報告!市民が取り組む活動のための会計講座を実施しました。

2018年06月27日

 ボランティアグループや市民活動団体、子ども会や老人会など、市民が取り組むさまざまな活動にとって、日々の経費の管理やメンバーへの会計報告はとても重要です。
 たかしま市民協働交流センターで、2017年10月20日に、しがNPOセンターの仲野優子さんを講師に迎え「市民が取り組む活動のための会計講座」で実施しました。

 講座の開催案内はこちらをご覧ください(別ウインドウで開きます)

報告!市民が取り組む活動のための会計講座を実施しました。

 しがNPOセンターの仲野さんから、今日は会計の最初の一歩から考えていきましょうと、お話が始まりました。

 仲野さんは、草津市で市民活動団体や地域自治組織のサポートをされて1ます。草津市ではまちづくり協議会(地域自治組織)が、市民センター(公民館)の指定管理をすることになり、たいへんだったそうです。自治会で年間300万円程度の予算を執行しておられた方々が、地域まちづくりセンターの指定管理を受託することになり、まちづくり協議会の交付金を含めて約3~4千万円の予算を執行することになりました。会計ソフトを使って管理することになりましたが、最初は「仕分けってなに?勘定科目はどうやって決めるの?領収書ってどんなのが必要?」などの声が出て、研修で初歩から学びなおされたそうです。
 
会計は団体の規模によって変わります
 ボランティアグループや市民活動団体は、最初は会費収入だけで活動をしていたのが、資金が必要になってくるとバザーなどの販売で収入を得たり、助成金や補助金を申請したりします。そのうち、行政などから委託事業を受けたり、施設などの指定管理をしたり、高額寄付を受け入れたりすることになるかもしれません。
 支出についても、消耗品や交通費程度だったのが、会議を頻繁に行うようになって会場費がかかるようになったり、事務所を借りて家賃がいることもあります。事務作業に人を雇うと人件費がかかるようになり、また源泉徴収事務なども出てきます。設備や備品を所持すると減価償却をしなければならなくなったり、会計事務はだんだん複雑になっていきます。
 団体では会費やバザーの収入、少額の寄付、助成金や補助金などでの運営の場合、単式簿記で管理されていることが多いです。法人化して収益事業を始めたり、事務所を借りる、人を雇用する、財産を持ったりする場合、複式簿記で管理されるようになります。だから「最初の一歩が大事」なのです。

 今回の講座では、参加者がグループで作業しながら会計の基礎を学んでいきました。
 「会員6名で、会費を集めて美化活動している団体」を設定、現金出納帳を付けたり、会費受け取りの領収書をつくったり。その後さまざまなストーリーをもとに話し合いました。
 報告!市民が取り組む活動のための会計講座を実施しました。
 メンバーの一人がハサミを立て替えて買っていました。
 どうしますか? 

 欠席されているメンバーが、花の苗を立て替えて買っていると連絡がありました。今日は集まりに行けないので、近所の人が立て替えた金額を持って帰ってほしいということです。
 どうしますか?

ルールは自分たちで作ります
 ・後で領収書を受け取れば大丈夫とする。
 ・領収書と引き換えにする。
 ・お金を出したことを記録して、後日に領収書を受け取る。 など
団体のみなさんで、お金の出し方のルールを決めておくことが大事です。

 あるメンバーが先日の花を植える作業の後で昼食を食べたので、昼食代を出してほしいと言いました。
 どうしますか?

 ・会費を出す範囲を決めなくてはいけないですね。
 ・みんなの昼食は出せるのでしょうか。
 ・経費で認められる範囲はどんな支出までなのか、いくら以上の購入はみんなで相談して決めるなど、ルールを決めておくことが大事です。

会計担当者を決めましょう。
 会計の担当者と団体のお金を管理する金庫(鍵のかかる場所)を決めておきましょう。
 
会計の記録について
 現金出納帳に記録をつけていきましょう。
 帳簿に記載することは、収入と支出ごとに、日付、科目、金額、適要に購入した物や入金や支払いの相手を記入、通し番号(この番号は領収書にも記入しておきます)
 出納帳は、1ヶ月毎に締めて、月毎にページや用紙を換えましょう。
 団体の規模にもよりますが、お金の出し入れを出金伝票、入金伝票で管理するとより確実です。

領収書を見てみよう
 個人名でなく、団体名で領収書をもらいましょう。
 領収書に必要な記載は、金額、日付、買った物、購入店名と印鑑、宛先。団体で領収書を作る場合も必要な記載を忘れずに。
 金額の頭には¥マーク、金額の最後には横棒を書きます。(これにより金額の付け足しを防止します)
 団体でのルールを決めて、領収書の代わりにレシートでもいいと決めてもいいですが、助成金や補助金を受けている場合は助成元の団体に確認しましょう。

領収書が無い場合
 自販機でお茶を購入したり、バスなどでの移動で、領収書が無い場合もあります。
 団体で支払証明書の様式を作っておくといいです。支払った人が必要事項を記入し、領収書の代わりにします。
 支払証明書に必要な記載は、支払い日、支払い先(自販機場所など)、支払った金額、支払った理由、精算日(団体に提出した日)、支払った人の署名と印鑑です。
 交通費領収書の様式を決めておくと便利です。多人数が動く場合の交通費の領収書などは、一覧表にした様式を作っておいて、記入・捺印してもらうと便利です。

立替払いのルールを作る
 メンバーが領収書を持ってきたのが、翌月だったり、翌年だったり、ということが起こった場合のルールを決めておきます。
 翌月に領収書を団体に提出しても精算するという場合は、帳簿上はお金が動いた日(精算した日)で記載します。
 「年度会計を締めたあとに領収書を持ってきても精算できません」と決めるなど、ルールをみんなで守るようにします。

科目で整理
 一般的な市民団体の科目(一例)
 収入 会費
    補助金・助成金
    寄付金
    事業収入  ・・・販売した売上げなど
    雑収入   ・・・利息など

 支出 謝礼金   ・・・講師、ボランティアへの謝礼など
    使用料   ・・・・物品等の借用費
    消耗品費  ・・・文具、日用品など
    印刷製本費 ・・・コピー代、冊子等の印刷代など
    通信費   ・・・電話、郵便代など
    会議費   ・・・会場量、お茶、コーヒー代程度(会場料は使用料でも可)
    交通費   ・・・電車、タクシー代など 
            ガソリン代を出す場合は団体で基準をつくる
    委託料   ・・・専門的なことを外部に依頼する費用 
           (チラシのデザインや託児など)
    保険料   ・・・ボランティア保険代など
    修繕費   
    雑費
    備品費   ・・・団体で何万円以上は備品にするとルールを決める
      (*税法上では10万円以上で1年以上使うものは原則資産としている。)
    人件費   ・・・有償ボランティアや外部のアルバイト代など 
 例にあげた以外にも、団体の特性や専門性に合わせて必要な科目を作ることもできるし、もっと大きいくくりで設定することもできます。助成金や補助金を受けている団体の場合、報告用の科目をあらかじめ見ておきましょう。 
 
領収書の保管
  領収書がたくさんある場合、帳簿の番号と時系列のみで保管していると、決算や助成団体への報告のための会計資料を作る時に必要な領収書を探すのがたいへんです。
 科目ごとに分け、さらに時系列で封筒などに整理しておくと、保管・活用に便利です。

エクセルを使おう
 エクセル(表計算ソフト)を使えると、帳簿の記入と決算に便利です。
 合計や科目ごとの並べ替えなどの機能が使えます。

団体の通帳を作ろう
 団体のお金を現金で管理していると団体と個人の区分が分かりにくくなったり、落したりすることもあるので、団体で預金口座を開設し、管理することをお勧めします。
 任意団体でも通帳を作ることができます。会則やパンフレット、役員名簿など会の存在を示す書類の提示が必要になりますので、金融機関に確認して用意しましょう。
 預金口座で管理する金額が大きい場合は、お金の移動を記録する補助簿「預金出納帳」を作ります。金額が少ない場合は、通帳にメモをしていくのでもいいでしょう。
 空き箱、小さい金庫などで一定の金額(小口現金)を管理し、月毎に締めて、預金から補充するようにすると現金の管理がしやすくなります。
 小口現金に関するルールを決めておきます。

予算を立てる
 多くの団体では、一年間の予算を立てて活動をしています。年度の初めにメンバーに確認し、一年間の活動を開始します。年度途中で予算に大きな変更がある場合は、役員会などで予算を修正します。
 団体の規約や会則などでルールを決めておきましょう。

決算報告書をつくり会計報告しよう
 規約や会則に決められた年度毎に、会計報告を作成し、団体のメンバーに報告します。
 監事は、会計と業務が適正に行われているかということを監査します。団体の規模にもよりますが、役員以外の人で監事を置き、監査を受けることで、団体の信頼性が高まります。
 
決算報告書
 帳簿に記載された収入、支出を科目ごとに集計し、1年間の合計を収支計算書に記載します。
 適要(備考)欄をつくり、主な内容を記載します。
 予算額と決算額の比較を記載する場合もあります。予算と決算の比較は、次年度の予算を立てる場合ためにも大事です。

会計に関する書類の保存期間
 団体の領収書や帳簿などの保存期間は、税法上で定められていますが、任意団体であっても一定の保存が必要です。また、助成金や補助金を受けている場合、保存年数が決められているので、それぞれの助成団体に確認しておきましょう。

 会計は英語でaccountingと言います。「~を説明する、~の責任を負う」と意味があります。
 会計は、誰が見ても分かるように、誰がやっても分かるように、お金の流れを記録するものです。団体のメンバーだけでなく、社会に向けても説明でき、信用を確保するためのものです。

 特に、NPO法人などは、団体のホームページなどで決算報告を公開したり、滋賀県が開設しているウェブサイト「協働ネットしが」で事業報告や活動計算書などが公開され、より社会の信頼性を高める仕組みになっています。

 今日の学びをメンバーと共有しながら、会計について一度話し合ってみてください。
 

 グループで作業しながら、基本から丁寧に教えていただきました。
 参加者は、NPO法人の方や市民団体の会計を担当することになった方など幅広い方々でしたが、みなさん「具体的で分かりやすい会計講座だった」と満足していただけました。
 
 報告は、たかしま市民協働交流センター 坂下でした。

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