【イベントレポート】 台風被害のくつきの森でボランティアしよう!

2018年12月10日

2018年度たかしまの森へ行こう!プロジェクト 開催報告
コラボ企画(2018年11月23日)


たかしまの森へ行こう!プロジェクトポータルサイトは ☞こちら


「台風被害のくつきの森でボランティアしよう!」

9月の台風21号で、くつきの森でも沢山の木が倒れました。
風倒木が散策道をふさぎ、スタッフやボランティアの皆さんが必要なところから処理を進めておられますが、作業にはとても時間がかかり、折れたままの木や散らばった枝はまだまだ残っています。

手を必要とする作業にかかることができていません。
少しでも人手があったら本当に助かります。
私たちの暮らす高島の森は、今どうなっているのでしょうか。
みんながもう少し、森に目を向けていけたらいいね。

そのような会話のなかで、たかしまの森へ行こう!プロジェクト&森林公園くつきの森企画として、11月23日(祝)森林公園くつきの森で、森を整えるお手伝いを実施することとなりました。


迎えた当日。
小雨が降る日にも関わらず、市内外、県外からも参加者が集まり、特に被害の大きかった場所や現状を知っていただきたい場所を中心に、森林公園くつきの森の海老澤さんのお話と指導のもと作業開始。


<広葉樹の広がる散策道へ>

作業前半。
折れて垂れ下がる木の枝の処理や散策道をふさぐ枝を集める作業を行いました。
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作業に慣れてくると参加者が必要なことを見つけて動きだし、それぞれに質問をしたり、感じることを話しながら作業が進みます。
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ユリノキ
森林公園くつきの森のシンボルツリー。このユリノキも上部の枝が強風で折れたそうです。
ユリノキは種子の発芽率が低く、接ぎ木で増やすそうですが、種子には翼(ヨク)があり、
風に乗って種子が撒かれるしくみになっています。作業ときどき自然観察。
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<くつきの森のお話し>

森林公園くつきの森の「やまね館」。
ホールなどのスペースがあり、合宿や研修に使うことができます。
焚いてくださった薪ストーブを囲んで、ゆっくりとお昼休憩。
海老澤さんが差し入れてくださった「すいとん」が、活動後の身体に沁みわたります。
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時代が変われば、森への関わりかたも変わる

くつきの森はかつて、山を焼き草を刈り、木を刈り木を植え、暮らしと共にある里山でした。
このような里山は「ホトラ山」と呼ばれています。
森林公園くつきの森では、美しい里山の森を将来に引き継ぐための活動として、年間を通じて子どもから
大人まで、森に触れる機会づくりを続けておられます。

「楽しむことを通じて森に親しんでもらい、森に目を向けて「気づき」を知っていただき、守るお手伝いを
して欲しい」
・フットパスや森の子キャンプなどの「楽しむ」
・森と山の塾や森の観察会などの「気づく」
・人工林や草原を整え維持する「守る」  【イベントレポート】 台風被害のくつきの森でボランティアしよう!

海老澤さんは、
「森を見る時は、歴史や暮らしの背景を通して
見ると森の見かたが変わります。時代が変われ
ば、森への関わりかたが変わるのは当然のこと。
森に人が関わらなくなれば、森はますます荒廃
し、人は森に入ることができなくなります。
少しでも多くの人が森に関心を持ち、森に足を
運んでほしい」と話されます。


<植林を抜ける散策道へ>

作業後半。
散策道の落ち葉は、腐葉土をつくるため道のわきへ。処理しきれていない小ぶりの倒木を片づけました。
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くつきの森もまた、植林の台風被害が際立っていました。くつきの森のスタッフだけでは、散策道などの運営に必要な場所を片づけるのもやっとのところ。

「折れた大木から新しい芽が出ていますが、このままではすぐに鹿に食べられます。ネットをかけるなどして保護すれば再生を図れるかもしれませんが、そこまで手をつけることができません。自然の摂理にまかせるところ、手を入れなければ失うものの境界でつらいこともあります。」海老澤さんのお話しに耳を傾ける参加者の皆さんからは、            
「気づきの目を持つ機会になりました」
「内側から森を見ることができたように思う」
「またこのような場をもうけてほしい」…そのような声が上がっていました。

【イベントレポート】 台風被害のくつきの森でボランティアしよう!
今回の企画では、本格的な作業に参加したいとの
問い合わせも寄せられました。
森林公園くつきの森では、毎週木曜日を保全活動
日とされているほか、森を守るボランティアは随時
募集されています。
未経験から道具を使えるまでになられた女性もお
られるそう。

森林公園くつきの森がつくる、森への機会。
皆さまもぜひ、訪ねてください。


森林公園くつきの森
・所在地
滋賀県高島市朽木麻生443
・お問い合わせ
NPO法人麻生里山センター TEL 0740-38-8099 (火曜定休)
・アクセス
JR安曇川駅から朽木線バスで「朽木市所前」下車~乗り換え~横谷・木地山線バスで「上野口」下車、徒歩約2分
・ホームページ
http://www.zb.ztv.ne.jp/fk7mkxbp/asosatoyama/






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Posted by たかしま市民協働交流センター at 14:52 │イベントレポート森林の多面的活用