高島高校のキャリアデザイン教育支援
2016年12月06日
たかしま市民協働交流センターの坂下です。
昨年度、高島らしい働き方暮らし方発信事業を高島市から受託し、市内20の事業所にご協力いただき、高島市で働く方々に取材させていただきました。
完成した冊子「Work Life Story in たかしま」です。




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冊子の内容はこちらでご覧いただけます。
移住定住を進めることを目的とした冊子ですが、制作を始める段階から、高島高校と高島市にご相談させていただき、生徒のキャリアデザインを考える授業などに活用いただきたいとお話を重ねてきました。
取材させていただいた事業所には、地域の人材を育てる事業としてご協力いただきたいと、高校生の受入れの可能性についてお尋ねしていました。
高島市内のほとんどの中学校では、農家やホテル、福祉施設、工場、販売店舗などで職業体験が授業として行われています。しかし、高校で進路を考えるときには、高島市内で多様な仕事があることはあまり印象に残っていないようです。自分の将来や進路を考える高校生こそ、地域にある事業について知り、そこで働く人がどんなキャリアなのか、どんな思いを持って仕事をしているのかを学び、自分の将来を考える機会を持つことが大切だと思います。また、進学で一度は市外へ出ても、この機会が就職や家庭を持つ際に高島市で暮そうと思える小さな種になればと思いました。
高島高校と高島市に授業の提案をさせていただき、中学生での職業体験と異なり、高校生が関心を持って事業所について調べ、仕事のやりがいや難しさ、面白さなどを知る機会にすることを目的として検討してきました。
授業の組み立て
<事前学習>
・高校生が冊子を読んで、関心を持った事業所について、ホームページやパンフレットなどで事業について調べる。
・関心を持った点、分かり難い点などを整理し、事前に訪問する事業所へ伝える。
<現地訪問>
・高校生が事業所へ訪問日程等を連絡し、目的などを説明する。(今回は、たかしま市民協働交流センターから連絡させていただきました)
・現地では、事業に関する説明を受け、さらに知りたいことなどについて質問する。
<事後学習>
・事前授業、現地訪問で調べたことや学んだこと、分かったことなどを整理し、まとめる。
・クラスの中で、相互にまとめたことを報告する。
・訪問した事業所へまとめたことを報告する。
移動は、基本的に徒歩かJRを利用。どうしても駅から遠方など時間がかかりすぎる事業所については、高島市公用車で移動することになりました。
9月から始まる2学期に授業を行うことになり、ご協力いただける各事業所を訪問し、目的や授業内容の説明、受入れ可能人数の確認、日程調整などを伺ってきました。
地域の現状を知る授業として、9月14日に「高島市の人口と産業~今とこれからの高島市」と題し、高島市市民協働課と地域おこし協力隊 原 周右(しゅうすけ)さんが、高島市の人口の変化、産業や仕事の状況についての授業を行いました。
お二人の掛け合い漫才のような感じになってました。

訪問日程が11月9日、15日、17日、22日と決まり、1クラスが6~7グループに分かれ、それぞれの日程で事業所を訪問しました。
訪問の1週間前に事前授業を行い、事業所について調べ、どんな質問をするのか、グループで打合せたそうです。
質問の内容は、事業所の事業に関するものや事業所の理念に関するもの、職業選択に関するもの、仕事のやりがいなど、高島での暮しに関することなどが出されていました。
学生を始めて受け入れる事業所には、授業の組み立てについて、事業の説明の仕方、専門用語についての説明、時間の配分など、ご相談に対応しながら訪問当日を迎えました。
11月9日、高島市商工会を訪問するグループに同行しました。
高島市商工会北部センターは、高校から歩いて10分程です。ちょっと緊張しながら向かいました。

商工会の事業について、資料やイベントのチラシ、パンフレットなどで説明いただきました。

生徒からは、商売や事業を始めるための助成金はありますか?とか、商工会が市内で実施する講習会などの年間の予算はどれくらいですか?など具体的な質問も出ていました。仕事上のやりがいや今後めざすことなどについても質問が出ていました。
対応いただいた高島市商工会の川越さんは、市内の中小企業を支援するために、支援に必要な資格の取得などスキルアップを目指しておられることを話てくださいました。生徒たちには「就職するときにはよく耳にする大企業を目指す人が多いと思うけれど、今は大企業でも安心できる時代ではない。日々挑戦し、手に職をつけて、どこに行っても生き残れる人になってほしい。」とメッセージをいただきました。
11月15日、株式会社ヤサカを訪問するグループに同行しました。
株式会社ヤサカは、高校から歩いて5分の近さで、名前や建物を知っていても福祉用具のレンタル業をしていることは知らなかったという生徒が多いようでした。
経営理念や事業内容などを説明いただいた後は、実際にお客様にどのように福祉用具の使い方を説明するのか、実演してくださいました。

電動の可動式ベッドの特徴や使い方なども生徒が体験していました。

介護保険や介護認定という言葉は、生徒たちにとって聞いた事はあっても、具体的に何に使われているのか初めて間近に見る機会になったようでした。対応いただいた平山さんは、就職の理由として「お客様から直接『ありがとう』と言ってもらえる仕事に魅力を感じた。」と言っておられました。生徒たちには「都会での暮らしに憧れるのは理解できる。でも、自分が結婚して家庭を持ち、子どもを育てることを考え始めた時、子どもが安心して外で遊べる田舎へ戻ろうと考えました。みなさんも結婚や家庭を考える年代になったら、きっと高島での暮らしの魅力に気づくと思います。」とお話されてました。
11月22日、株式会社澤村のお話を聞くグループに同行しました。
株式会社澤村は、高島高校から歩いて5分ほどの「環の街」を設計され、宅地分譲をされています。校内で企業理念や事業への思いをお聞きした後、「環の街」へ見学に行き、モデルハウスも見せていただきました。
社長の澤村さん、総務部の河本さん、高島高校卒業でリフォーム課の和田さんと岡田さんなど5名でご対応いただきました。
澤村社長からは、「家」を建てる仕事は信用が大切であること、街を設計するという仕事は、地図にない夢をカタチにする仕事であることをお話されてました。

モデルハウスでは、生徒から建築にかかる期間や費用など事業に関る質問や高校時代の部活や進路を決めた理由、お給料についてなど、身近な先輩へ質問が出ていました。

就職先を選ばれた理由として、若い社長と若い社員の多い職場の「アットホーム」な雰囲気に魅かれたそうです。職場の雰囲気は、相談もしやすく、仕事以外のことも話しやすいということです。また、「大企業では届かない一社員の声が、社内で活かされ、一人ひとりの存在が大きいのが中小企業でのやりがいだと思います。」とお話されてました。
全員の生徒が希望する事業所への訪問を選択するのは、日程調整上難しかったのですが、それぞれに学ぶことがあったと感じることができました。今後、継続するためには、さらに市内でご協力いただける多様な事業所が増えるといいですね。
4日間で下記の事業所のみなさんにご協力いただきました。
・安曇川はこぶね保育園
・今津サンブリッジホテル
・うねの農園
・株式会社澤村
・高島市社会福祉協議会
・高島市森林組合
・高島市商工会
・田中建材株式会社
・西びわこ農業協働組合(JA西びわこ)
・社会福祉法人虹の会
・パン・ドール
・びわ湖高島観光協会
・株式会社ヤサカ
・NPO法人TSC
・高島市役所
・高島市民病院
たいへんお忙しい中、ご協力いただきまして、ありがとうございました。
生徒は、事後学習で学んだ内容をまとめます。ご協力いただいた事業所へ送られる予定です。
高校と連携した地域の人材育成にご関心をお持ちの方は、たかしま市民協働交流センター、または高島市役所市民協働課までお問い合わせください。
たかしま市民協働交流センター
〒520-1622 滋賀県高島市今津町中沼1-4-1
TEL:0740-20-5758
FAX:0740-20-5757
E-mail webmaster@tkkc.takashima-shiga.jp
HP http://tkkc.takashima-shiga.jp/
高島市役所 市民生活部 市民協働課
〒520-1592 滋賀県高島市新旭町北畑565番地
TEL:0740-25-8526
E-mail kyoudou@city.takashima.lg.jp
HP http://www.city.takashima.lg.jp/
昨年度、高島らしい働き方暮らし方発信事業を高島市から受託し、市内20の事業所にご協力いただき、高島市で働く方々に取材させていただきました。
完成した冊子「Work Life Story in たかしま」です。




画像をクリックすると大きくなります。
冊子の内容はこちらでご覧いただけます。
移住定住を進めることを目的とした冊子ですが、制作を始める段階から、高島高校と高島市にご相談させていただき、生徒のキャリアデザインを考える授業などに活用いただきたいとお話を重ねてきました。
取材させていただいた事業所には、地域の人材を育てる事業としてご協力いただきたいと、高校生の受入れの可能性についてお尋ねしていました。
高島市内のほとんどの中学校では、農家やホテル、福祉施設、工場、販売店舗などで職業体験が授業として行われています。しかし、高校で進路を考えるときには、高島市内で多様な仕事があることはあまり印象に残っていないようです。自分の将来や進路を考える高校生こそ、地域にある事業について知り、そこで働く人がどんなキャリアなのか、どんな思いを持って仕事をしているのかを学び、自分の将来を考える機会を持つことが大切だと思います。また、進学で一度は市外へ出ても、この機会が就職や家庭を持つ際に高島市で暮そうと思える小さな種になればと思いました。
高島高校と高島市に授業の提案をさせていただき、中学生での職業体験と異なり、高校生が関心を持って事業所について調べ、仕事のやりがいや難しさ、面白さなどを知る機会にすることを目的として検討してきました。
授業の組み立て
<事前学習>
・高校生が冊子を読んで、関心を持った事業所について、ホームページやパンフレットなどで事業について調べる。
・関心を持った点、分かり難い点などを整理し、事前に訪問する事業所へ伝える。
<現地訪問>
・高校生が事業所へ訪問日程等を連絡し、目的などを説明する。(今回は、たかしま市民協働交流センターから連絡させていただきました)
・現地では、事業に関する説明を受け、さらに知りたいことなどについて質問する。
<事後学習>
・事前授業、現地訪問で調べたことや学んだこと、分かったことなどを整理し、まとめる。
・クラスの中で、相互にまとめたことを報告する。
・訪問した事業所へまとめたことを報告する。
移動は、基本的に徒歩かJRを利用。どうしても駅から遠方など時間がかかりすぎる事業所については、高島市公用車で移動することになりました。
9月から始まる2学期に授業を行うことになり、ご協力いただける各事業所を訪問し、目的や授業内容の説明、受入れ可能人数の確認、日程調整などを伺ってきました。
地域の現状を知る授業として、9月14日に「高島市の人口と産業~今とこれからの高島市」と題し、高島市市民協働課と地域おこし協力隊 原 周右(しゅうすけ)さんが、高島市の人口の変化、産業や仕事の状況についての授業を行いました。
お二人の掛け合い漫才のような感じになってました。
訪問日程が11月9日、15日、17日、22日と決まり、1クラスが6~7グループに分かれ、それぞれの日程で事業所を訪問しました。
訪問の1週間前に事前授業を行い、事業所について調べ、どんな質問をするのか、グループで打合せたそうです。
質問の内容は、事業所の事業に関するものや事業所の理念に関するもの、職業選択に関するもの、仕事のやりがいなど、高島での暮しに関することなどが出されていました。
学生を始めて受け入れる事業所には、授業の組み立てについて、事業の説明の仕方、専門用語についての説明、時間の配分など、ご相談に対応しながら訪問当日を迎えました。
11月9日、高島市商工会を訪問するグループに同行しました。
高島市商工会北部センターは、高校から歩いて10分程です。ちょっと緊張しながら向かいました。

商工会の事業について、資料やイベントのチラシ、パンフレットなどで説明いただきました。
生徒からは、商売や事業を始めるための助成金はありますか?とか、商工会が市内で実施する講習会などの年間の予算はどれくらいですか?など具体的な質問も出ていました。仕事上のやりがいや今後めざすことなどについても質問が出ていました。
対応いただいた高島市商工会の川越さんは、市内の中小企業を支援するために、支援に必要な資格の取得などスキルアップを目指しておられることを話てくださいました。生徒たちには「就職するときにはよく耳にする大企業を目指す人が多いと思うけれど、今は大企業でも安心できる時代ではない。日々挑戦し、手に職をつけて、どこに行っても生き残れる人になってほしい。」とメッセージをいただきました。
11月15日、株式会社ヤサカを訪問するグループに同行しました。
株式会社ヤサカは、高校から歩いて5分の近さで、名前や建物を知っていても福祉用具のレンタル業をしていることは知らなかったという生徒が多いようでした。
経営理念や事業内容などを説明いただいた後は、実際にお客様にどのように福祉用具の使い方を説明するのか、実演してくださいました。
電動の可動式ベッドの特徴や使い方なども生徒が体験していました。
介護保険や介護認定という言葉は、生徒たちにとって聞いた事はあっても、具体的に何に使われているのか初めて間近に見る機会になったようでした。対応いただいた平山さんは、就職の理由として「お客様から直接『ありがとう』と言ってもらえる仕事に魅力を感じた。」と言っておられました。生徒たちには「都会での暮らしに憧れるのは理解できる。でも、自分が結婚して家庭を持ち、子どもを育てることを考え始めた時、子どもが安心して外で遊べる田舎へ戻ろうと考えました。みなさんも結婚や家庭を考える年代になったら、きっと高島での暮らしの魅力に気づくと思います。」とお話されてました。
11月22日、株式会社澤村のお話を聞くグループに同行しました。
株式会社澤村は、高島高校から歩いて5分ほどの「環の街」を設計され、宅地分譲をされています。校内で企業理念や事業への思いをお聞きした後、「環の街」へ見学に行き、モデルハウスも見せていただきました。
社長の澤村さん、総務部の河本さん、高島高校卒業でリフォーム課の和田さんと岡田さんなど5名でご対応いただきました。
澤村社長からは、「家」を建てる仕事は信用が大切であること、街を設計するという仕事は、地図にない夢をカタチにする仕事であることをお話されてました。

モデルハウスでは、生徒から建築にかかる期間や費用など事業に関る質問や高校時代の部活や進路を決めた理由、お給料についてなど、身近な先輩へ質問が出ていました。

就職先を選ばれた理由として、若い社長と若い社員の多い職場の「アットホーム」な雰囲気に魅かれたそうです。職場の雰囲気は、相談もしやすく、仕事以外のことも話しやすいということです。また、「大企業では届かない一社員の声が、社内で活かされ、一人ひとりの存在が大きいのが中小企業でのやりがいだと思います。」とお話されてました。
全員の生徒が希望する事業所への訪問を選択するのは、日程調整上難しかったのですが、それぞれに学ぶことがあったと感じることができました。今後、継続するためには、さらに市内でご協力いただける多様な事業所が増えるといいですね。
4日間で下記の事業所のみなさんにご協力いただきました。
・安曇川はこぶね保育園
・今津サンブリッジホテル
・うねの農園
・株式会社澤村
・高島市社会福祉協議会
・高島市森林組合
・高島市商工会
・田中建材株式会社
・西びわこ農業協働組合(JA西びわこ)
・社会福祉法人虹の会
・パン・ドール
・びわ湖高島観光協会
・株式会社ヤサカ
・NPO法人TSC
・高島市役所
・高島市民病院
たいへんお忙しい中、ご協力いただきまして、ありがとうございました。
生徒は、事後学習で学んだ内容をまとめます。ご協力いただいた事業所へ送られる予定です。
高校と連携した地域の人材育成にご関心をお持ちの方は、たかしま市民協働交流センター、または高島市役所市民協働課までお問い合わせください。
たかしま市民協働交流センター
〒520-1622 滋賀県高島市今津町中沼1-4-1
TEL:0740-20-5758
FAX:0740-20-5757
E-mail webmaster@tkkc.takashima-shiga.jp
HP http://tkkc.takashima-shiga.jp/
高島市役所 市民生活部 市民協働課
〒520-1592 滋賀県高島市新旭町北畑565番地
TEL:0740-25-8526
E-mail kyoudou@city.takashima.lg.jp
HP http://www.city.takashima.lg.jp/
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Posted by たかしま市民協働交流センター at 16:13
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