平成27年度 たかしま・未来・円卓会議 たかしま森林資源活用プロジェクト③開催報告

たかしま市民協働交流センター

2016年01月22日 14:55




平成27年度 たかしま・未来・円卓会義 
たかしま森林資源活用プロジェクト③


第3回勉強会
①栃の巨木を守る活動紹介と②ポータルサイトの提案
を開催しました。

たかしま市民協働交流センターでは、平成25年度より、
さまざまな主体が協働で課題解決に取り組むまちづくりを目指し、
「たかしま・未来・円卓会議」を開催しています。

これまでの円卓会議の報告はこちら。

今年度は、【朽木地域】という地縁型の円卓会議と
この【森林資源活用】というテーマ型の二つに絞って、
円卓会議をすすめています。

今回、森林資源活用プロジェクトの第3回として、
これまでの勉強会の流れから、①巨木と水源の郷をまもる会による
【栃の巨木を守る活動とコミュニティビジネスの可能性】
と、
②高島市企画調整課 移住定住コンシェルジュによる
【高島市の移住・定住支援とポータルサイトの提案】
をお聞きしました。



ブログでは、詳細を割愛しますが、
まずはじめに、巨木と水源の郷をまもる会 代表の小松明美さんに、
その活動紹介と合わせて、コミュニティビジネスの可能性について
話していただきました。

◆巨木と水源の郷をまもる会について
・栃の巨木を伐採する業者から、山主とその山里の暮らしをまもるために始まった活動。平成20年設立。栃の木を活かした暮らしから、山との関わりが薄れてきたことで起こった複雑な社会背景をふまえた上で、ただ単なる自然保護の活動ではなく、地域の宝探しと地域再生に向けた取組みとして活動してくことが目的となっている。会員は90名程度。

<主な活動内容>
1)栃の巨木調査活動・・・トチノキ等の巨樹、巨木林の分布、生育状況などを記録
2)栃の木祭・・・栃の木を活かした地域産業の活発化
3)びわ湖源流の森づくり・・・栃の苗木づくり、植樹、見守り活動
4)トチノキ観察会・・・一般の方や各種団体に向けて実施
5)トチノキ発表会・・・調査活動や会の活動報告などを通じて、トチノキの魅力を発信
6)トチの実拾い・・・トチ餅の原材料の採取
7)巨樹・巨木の森整備事業・・・木の育成環境等の巡視、歩道整備など

◆ポイント
・トチの実が採取できるのは、8月下旬から9月中旬までの二週間前後の間で、
 ピークは9月5日前後。
・トチの実は何年でも保存できるので、非常食としても活用されていた。
・余呉や岐阜県など、鹿害が尐ないところは、比較的、トチの実がよく採れる。
・乾燥した状態で800円/㎏が相場。年間通して採れる訳ではないので、
 それで生計を立てられるビジネスにはならないが、ビジネスチャンスにはなる。
・栃の葉や実から染色も出来るし、栃の木は捨てるところがない。
    ⇓

ただ、現状、トチの実を販売するには、様々な課題もあるが
可能性も見出せそうだと感じることができました。



続いて、高島市企画調整課 移住定住コンシェルジュ 山川 貴正さんから
高島市の移住・定住支援の紹介とポータルサイトの提案を
していただきました。

◆高島市の移住・定住支援とポータルサイトの提案
・山川さんは、2010年、高島にUターン。それまでは京都を中心に、
IT関係の企業で約30年勤務。高島市で移住定住コンシェルジュとして、
今年の4月より活動している。
若者定住促進という観点から、まずは「仕事がないといけない」という想いにいたり、
市内で色々と活動されているビジネスを少しでも応援することで、雇用につながったり、
コミュニティ・ビジネスが立ち上がれば良いと考えている。

<若者定住促進条例>(平成20年6月より施行)
→今年で7年目(移住定住相談員を設置)
→重点事業は住宅確保、就労支援、子育て支援など
→定住相談窓口では、地元の丌動産業者との連携した住宅確保の支援、

就労支援という点では、市内の企業へのヒアリングをした上での情報提供等を実施。
またHPやfacebook等での情報発信も継続的に行っている。
→空き家の掘り起こしのため、平成25年度より空き家相談会を実施。
→たかしま若者定住職業相談コーナーの設置も申請中。

<空き家紹介システム>
→市内の不動産を扱っておられる協力事業者(9社)を通じて、
最終的には契約してもらう形なので、空き家が見つかっても、
協力事業者がその物件を取り扱っても良いというものでないと、
新規移住者に情報として提供出来ない仕組みになっている。

上記の取組み紹介と合わせて、ITの仕事をしていたこともあり、
HPの作成等なら協力出来るということで、HPのラフ案を作ってきてくださった。

<ポータルサイトの提案>
→高島市HPや高島で暮らそうHP、たかしま市民協働交流センターHP、
市内の各団体サイトにリンクを張ってもらい、ポータルサイトにアクセスを呼び込み、
そこからPJメンバーサイトに誘導するという仕組み。

→現状、PJメンバーのサイト単体では集客力が弱いという課題がみえている。
こういうサイトで情報をどんどん発信していくと、認知されていく。
今後は薪や炭を販売するECサイトなども併設すると良い。

→この会議を始めた当初から、どこも情報発信に苦労しているという話だった。
まずは、このサイトに情報を載せていくというスタンスで始めると良いのではないか。

その後の、意見交換では「移住希望の若者のニーズにあった支援策が
出来ているのか」、「移住を進める場合、集落のニーズもしっかりと把握しないと
いけない」、「空き家を貸さない理由、空き家が出てこない理由」などが共有されました。

こうして勉強会を重ねていく中で、実際に必要な技術と
無理なく動ける事業が見えてきました。

報告は、原田でした。

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◆次回の日程
平成27年度 たかしま・未来・円卓会議 
たかしま森林資源活用プロジェクト④  

くつきの森の取組みとこれからと
くつき木の駅プロジェクトの取組み

2月1日(月)
  13:30~16:00





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